発達障害 (2)話すの下手!
発達障害のお話、
シリーズ2回目です。
うちのななちゃん(5年生)には
発達障害があります。
ここぞと集中しなければいけない場面で
うまく気持ちの切り替えができません。
「今、自分がすべきこと」は、
本人ちゃんと理解しているし
がんばろうとしているのに、できないんですよね。
だんだん心がザワザワしてきて
ダメな自分にイライラ・・・
自分でわかっているのに、
さらに誰かに「すべきこと」をしつこく強要されると
とうとう我慢できなくなり
『負の衝動性』が働いて感情が爆発してしまいます。
ですが、夢中になることを見つけ、
一旦、ななちゃんワールドに入ってしまえば
今度は『正の衝動性』が働いて
どこから来るんや、その集中力!
びっくりするようなエネルギーを発揮して
全力で物事に取り組みます。
ワールドに入っているときは
しつこく話しかけるとイライラにつながるので
なるべくそっとしておきます。
レゴブロックやらせたらすごいですよ〜!
抜群の世界観で壮大な作品を作り上げ
周囲を驚かせてくれます。
4年生のとき、
わたしは担任の先生と交換ノートを始めました。
毎日ビッシリ、学校での出来事、家庭での出来事を
書き記して共有します。
それぞれのできごとに対して、
先生、ママ(家族)は
どのように彼女に関わったのか、
その結果、どうなったのか。
彼女の反応はどうだったのか。
関わり方についての考察。
よかったのか、改善すべきなのか。
交換ノートは学校と家庭が一体になって
彼女が毎日を笑顔で過ごせるための方法を
考えていくための大切なツールです。
学校で起こったできごとを
本人が筋道立てて冷静にママに説明できることが
一番好ましいのですが、
ななちゃんは、伝えたいことを
頭の中でシンプルに整理して
言葉でわかりやすく説明することが苦手です。
それどころか、集中力のなさと衝動性のせいで
もっとも伝えたいことが何かさえも
わからなくなります。
思いついたまま、時系列ぐちゃぐちゃで
わーっと話すので
「で、結局何が言いたいの?」
聞き手はさっぱり状況把握ができません。
だけど、わたしは
彼女のことを理解し、共感し、
その日のできごとについて一緒に考える
円滑なコミュニケーションを大切にしたいと思っています。
そのため、学校で彼女の身に起こった
できごとを第三者(先生)を経由して
事前に正確に把握しておく必要があるのです。
いつ、だれと、何があって、
どんなことに腹が立ったのか、
ななちゃんはどう行動したのか。
そういうできごとの筋道がわからないと
親子の会話のスタートラインにも立てません。
なので、先生との交換ノートを
彼女を把握する補助的な手段として
利用することにしたんです。
4年生以降、
「平和な1日を過ごしました」
と書かれていることはほとんどなく
その日に起きた事件がつらつらと
ものすごい長文で書き綴られていて
正直
はぁ〜〜〜〜〜〜
よくもまぁこんなに次から次へと・・
びっくりするわー
と、呆れます。
ななちゃんはわたしが質問すれば
必死に説明しようとしてくれますが
なかなか伝わらない・・・っていう状況は
本人にとってイライラと自己否定、
自信喪失、不信感しか残しませんね。
話すのが楽しくなくなっちゃいます。
聞いてるこっちもだんだんイライラしてくるのが
なんとなく雰囲気で伝わってしまうのでしょうか
(そーゆうときだけ人の気持ちを汲めるのね〜笑)
「もういい!知らん!」
結局ななちゃん、
キレてしまい話は中断・・・
自分のペースでガンガン話すので、
相手にうまく伝わらないっていうのは
発達障害の特性なので、
一緒になってイライラしても
しかたがないことなのです。
交換ノートベースの親子の会話は
一見、彼女が能動的(話役)、
こちらが受動的(聞き役)のようだけど、
本人には気づかないようなテクニックを駆使して
こちらが話の舵取りをしながら
彼女の伝えたいことを
無駄なくさりげなく引き出していきます。
すると話はサクサクと進み、
相手に伝わる快感をななちゃんは
味わうことができます。
話をすることにストレスを感じず済むので
自然に穏やかな会話の時間が長くなります。
話し下手な娘も繰り返していくうちに
だんだん物事の要点を絞って
わかりやすく伝える、という力が
ついてきている気がします。
担任と支援学級の先生との
交換ノートでのやりとりに毎晩1時間ぐらいかかります。
子だくさんなので、ほかの子たちの話も
聞いてあげなくちゃいけないし、
ブログも書かなあかんし・・・
がんばれ、わたし!
娘のために
わたしのブログ力のために(?)
継続は力なり!
たくさんたくさん書いて
どんどん書く力を向上させるぞ、オー!!
(もはや誰のための交換ノートなのかわからん)
支援学級の床に寝転んだまま
読書をしているななちゃんに
「ななちゃん、算数プリントやろうよ」
先生が声をかけると
彼女は仰向けに寝転んだまま
ズリズリとイモムシみたいに先生のところまで進んできて
「え~めんどいー」と答えるそうです(笑)
そんな学校での微笑ましい(?)自由人の姿を
垣間見ることができるので
毎晩、読むのが恐ろしいような、楽しみのような。
でもときに、
文章では伝えきれない大問題が起きた日は
電話がかかってくることもあります。
電話でも足りなくて
仕事終わりに学校に出向き
担任、支援学級の先生、教頭
直接お話を聞かせていただく日もあります。
仕事中に学校から着信があった瞬間は
何やらかしたんやー!
このトラブルメーカーめー!
定型発達ではありえない行動の数々は
斬新だったり新鮮だったり
刺激がいっぱい!
でも、すべての行動には
ちゃんと彼女なりの「理由」があるんです。
「理由」探しのクイズの正解を考えて考えて、
あ、そうか!とひらめいたときは
めっちゃスッキリ、達成感ハンパないです。
なるほどー!
感心したり
そうなのかぁ〜!
勉強になったり
小学生らしいエピソードが満載で
基本的には笑ってしまうような話ばかり。
「クソ野郎!」
「うんこ野郎!」
クソとうんこの対決で
クラスの男子と殴り合いになりました、とかね。
いや~笑わな、
やってられませんよー(^◇^;)