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2019.10.07

母乳、最初から飲めない赤ちゃんもいるんだよ

妊娠38w。
2500gで生まれた赤ちゃん(女児)。

前期破水からはじまり、
なかなか陣痛がつかなかったため
誘発分娩となりました。

途中、何度か胎児心拍が低下することがありましたが、
破水から2日目、ようやくお産が進行し始め、
吸引分娩での出産になりました。

生まれてすぐは呼吸が上手にできず
2日間、保育器収容で過ごしました。
直母は生後2日目より開始。
生後5日目、無事に母子同時退院となりました。

現在生後11日目です。
ママは、おっぱいで育てたくて
頻回授乳を試みようと意気込んでいました。

でも赤ちゃんは、
放っておくと5時間以上も眠っていることもあり、
おむつを替えたり、抱き上げたり、
いろいろやってみても起きてくれません。

産院では、
3時間以上飲まず食わずにすると体重が増えないから、
おっぱいを吸ってくれなくても、3時間ごとに必ず
ミルクを与えるように言われました。

おっぱいだと吸いついてもくれないのに、
哺乳瓶だと寝ながらでもギュンギュン力強く
飲んでくれます。

そしてミルクでおなかが満たされると、
そのまま、また眠ってしまいます。

3時間たっても眠ったままです。
再び授乳しようと試みますが、口を開けてもくれません。
結局、毎回のように
ミルクでおなかを満たすことになります。

ママの気持ちとしては、
直接おっぱいを飲んでほしい。

体重を増やさないといけないのはわかるけど、
産院に言われたとおり、がっつりミルクを足すから
いつまでたってもおっぱいに
吸いついてくれないのではないか・・・

「このミルク補足の仕方って
悪循環じゃないですか?
間違ってませんか?」

ママは途方に暮れていました。

さて。

38wで生まれた2500gの赤ちゃんは
一般的に体力がありません。
もちろん個人差があるので一概には言えないけど
予定日より2週間以上早く生まれた
小さめの子は、やはり全体的にみて
体力がないように感じます。

この赤ちゃんの場合、
○2500gの小さめちゃんだったこと
○お産に時間がかかったことで、
おなかの中でストレスを受けたこと
○吸引分娩になったこと
○女の子
○新生児特有の呼吸障害で保育器収容となり
授乳開始が遅れたこと

以上5点の理由により、
おっぱいに吸いつくだけのパワーが
備わっていなかったのだと思います。

だからって、焦る必要もなければ、
他の子と比べるのもおかしい話ですが、
生まれて間もなくは眠りこけてばかり・・・というケースを
たびたび目にします。

このような場合、
ミルクに頼るという選択は正解だと思います。

産院で指摘されたように、
低月齢のうちは「寝る子は育たない」です。
とにかくしっかり飲ませることで、
お産での疲労を回復させ、体重増加することで
どんどんスタミナがついていき、

それは結果的に、
早期におっぱいに吸いつくエネルギーへと
変換されていきます。

哺乳瓶は真面目に吸わなくても
勝手に赤ちゃんのお口の中に
ミルクが流れ込んでくるので
寝ぼけながら、まどろみながらでも
簡単に飲めるんですよね。
いわば、流し込み哺乳です。

そして、ミルクは消化吸収に4時間もかかるから、
赤ちゃんは満腹になって、また寝てしまいます。

そんなことじゃ、いつまでたってもおっぱいを
吸えないじゃないですか!
ミルクを飲ませなければ、おなかがすいて
おっぱいを吸ってくれるのでは?

そう考えるママの気持ちは
よくわかります。

でもたぶん・・・
空腹になりすぎたら、このようなタイプの赤ちゃんは
怒り狂ってパニックになり、
余計におっぱいに吸付けなくなると思います。

直母は、
赤ちゃんサイドのそれなりのテクニックも必要なのですが、
小さめちゃんは、
そのテクニックも少し未熟だったりします。

まずは、体重増加が最優先!

ダメ元で、とりあえず3時間ごとにおっぱいトライして
飲めなかったら規定量のミルクを補足しましょう。

飲んでくれなかったおっぱいは
乳輪・乳頭に赤ちゃんが吸うのと同等の刺激を
与えておかなければ、どんどん分泌量を減らしてきて
しまうので、3時間ごとに搾乳を。

その際、「○○ml 搾る」と、
量のノルマを決めないこと。

あくまで左右5分ずつでいいので、
時間で終了という方法の搾乳をお願いします。

搾乳が少しでもとれたら、
それを赤ちゃんに飲ませてあげてくださいね。

そうこうしているうちに
体重が増えてきて、赤ちゃんは直母可能なスタミナを
つけてきますよ!

それまでゆっくりじっくり
待ってあげましょうね。

スプーンやスポイド、カップなどで
飲ませる方法をアドバイスされることもありますが、

この方法は時間がかかるので
しんどかったら哺乳瓶を使ってもいいと思います。
ただし哺乳瓶は、なるべく穴の小さなもので
同じメーカーの同じ哺乳瓶を使うようにしましょう。

早く、飲めるようになってほしい
早く、大きくなってほしい
早く、早く、早く・・・!

ママはつい、
求めるハードルを上げてしまいがちですが、
赤ちゃんには赤ちゃんのペースがあります。

能力がついてくるまでは
ひたすらママ自身でおっぱいの状態を維持しつつ、
待ってあげてくださいね!

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